南アフリカランドとFX
南アフリカの通貨であるランドが人気を集めています。南アフリカ自体あまりなじみのない国なので、南アフリカの通貨などほとんどの人が知らないと思います。南アフリカ共和国は、アフリカ大陸南端部にある国で、面積は約121万km2、人口はおよそ4000万人で最大の都市はケープタウンです。金とダイヤモンドの産出は世界有数です。
また、南アフリカは「アパルトヘイト=人種差別政策」とう制度があったことでも知られています。白人による非白人の差別により、居住地や職業、学校、婚姻なども厳しく分けられていました。90年にデクラーク大統領がアパルトヘイトの終結宣言をし、94年には黒人のマンデラ氏が大統領に就任して民主化されました。それに伴い経済も急速に成長した国です。そして、2010年にFIFAワールドカップが開催されることで俄然注目されるようになりました。FIFAワールドカップがアフリカ大陸において開催されるのは今回が初めてなのでかなりの経済効果が期待されています。
南アフリカランドが注目されているのは、高金利の通貨であることと、FIFAワールドカップ開催に向け経済が成長するであろうという期待によるものです。2001年は1南アフリカランドがおよそ11円だったのですが、2004年にはおよそ18円まで上昇しています。FX人気にともない南アフリカランドを取り扱う証券会社も増えてきているので、取引きがしやすくなりました。とはいってもドルや円、ユーロ、ポンドなどといったメジャー通貨ではないので、値動きが荒く、スプレッドも3~10と比較的大きいのが特徴です。
治安の悪化などの悪い要因がありながら南アフリカランドが人気があるのは、日本との金利差です。ランドを買い円を売ることで毎日スワップポイントが受け取れるので、長期間保有すれば少しぐらい円高になっても利益を得ることができます。しかし、資源価格の影響を大きく受けるため値動きが荒く、レバレッジを高くし過ぎると強制的に決済されてしまい大損することもあります。